概説生物化学

978-4-7827-0275-8 C3043 /1991年10月刊行
島原健三
成蹊大学名誉教授 島原健三 著
A5・上製・320頁/定価 3,850円(本体3,500円)
物質生物化学と代謝生物化学に関する部分を明確に分け,基礎から応用まで全般に渡って解説した。特に工・農・薬学部など将来生産分野に進むことの多い学部学生を念頭におき,酵素の利用や遺伝子工学等の項目を設けるほか,随所で利用方法に触れた。
目次

1 生体成分と生元素

2 糖
 2.1 単 糖
  2.1.1 分類と命名
  2.1.2 存 在
  2.1.3 環状構造
  2.1.4 立体配座
  2.1.5 単糖の性質と誘導体
  2.1.6 特殊な単糖
 2.2 オリゴ糖
  2.2.1 おもなオリゴ糖
  2.2.2 構造の決定法
  2.2.3 アミノグリコシド系抗生物質
  2.2.4 シクロデキストリン
 2.3 多 糖
  2.3.1 グルカン
  2.3.2 グルカン以外の多糖

3 アミノ酸とタンパク質
 3.1 アミノ酸
  3.1.1 天然に存在するアミノ酸
  3.1.2 物理的性質
  3.1.3 化学的性質
  3.1.4 分離・同定・定量
 3.2 ペプチド
  3.2.1 構造と命名
  3.2.2 構造の決定法
  3.2.3 生物活性ペプチド
 3.3 タンパク質
  3.3.1 分 類
  3.3.2 構 造
  3.3.3 物性と精製法
  3.3.4 生体内における役割

4 脂 質
 4.1 脂肪酸
  4.1.1 天然に存在する脂肪酸
  4.1.2 性 質
 4.2 単純脂質
  4.2.1 中性脂肪の分類と構造
  4.2.2 中世脂肪の性質
  4.2.3 ろ う
  4.2.4 単純脂肪の生理的役割り
 4.3 複合脂質
  4.3.1 グリセロリン脂質
  4.3.2 スフィンゴリン脂質
  4.3.3 糖脂質
 4.4 イソプレノイド
  4.4.1 テルペン
  4.4.2 ステロイド
 4.5 プロスタグランジン

5 ヌクレオチド
 5.1 構成成分
 5.2 ヌクレオシド
 5.3 ヌクレオチド

6 酵 素
 6.1 構造と特異性・命名
  6.1.1 酵素と補酵素
  6.1.2 特異性
  6.1.3 分類と命名
  6.1.4 構 造
 6.2 酵素反応の物理化学
  6.2.1 活性化エネルギー
  6.2.2 酵素反応の速度論
  6.2.3 阻害剤
  6.2.4 活 性
  6.2.5 活性に対するpHと温度の影響
 6.3 アロステリック酵素
 6.4 酵素の利用
  6.4.1 プロテアーゼの利用法
  6.4.2 いろいろな酵素のいろいろな利用法
  6.4.3 固定化酵素

7 補酵素とビタミン
 7.1 ビタミン
  7.1.1 水溶性ビタミン
  7.1.2 脂溶性ビタミン
 7.2 補酵素
  7.2.1 NAD+とNADP+
  7.2.2 FMNとFAD
  7.2.3 補酵素A
  7.2.4 ビタミンと補酵素の関係

8 代謝の概要
 8.1 代 謝
  8.1.1 独立栄養と従属栄養
  8.1.2 異化と同化
  8.1.2 消化と吸収
 8.2 細胞の構造と機能
 8.3 ATP
  8.3.1 高エネルギー結合と化学構造
  8.3.2 ATPの生成様式
  8.3.3 電子伝達系と酸化的リン酸化

9 糖の代謝とトリカルボン酸回路
 9.1 解 糖
  9.1.1 経路の概要
  9.1.2 エネルギーの面からみた経路
  9.1.3 NADHの酸化と酵素によるATPの生成
  9.1.4 グルコース以外の糖とグリセリンの代謝
  9.1.5 解糖系の調節
 9.2 トリカルボン酸回路
  9.2.1 回路の概要
  9.2.2 回路の役割り
  9.2.3 補充反応
 9.3 糖新生
 9.4 解糖以外の代謝経路
  9.4.1 ペントースリン酸経路
  9.4.2 Entner-Doudoroff経路

10 光合成
 10.1 真核生物の光合成
  10.1.1 過程の概要
  10.1.2 暗反応
  10.1.3 明反応
  10.1.4 熱帯性植物におけるCO2の固定
 10.2 原核生物の光合成

11 脂質の代謝
 11.1 グリセリドと脂肪酸の異化
  11.1.1 トリグリセリドの加水分解
  11.1.2 脂肪酸のβ酸化
  11.1.3 ケトン体の生成と分解
  11.1.4 奇数個の炭素原子からなる脂肪酸の酸化
  11.1.5 不飽和脂肪酸の酸化
 11.2 炭化水素の異化
 11.3 脂肪酸,グリセリドおよびリン脂質の生合成
  11.3.1 パルミチン酸の生合成
  11.3.2 パルチミン酸の伸長と不飽和化
  11.3.3 トリグリセリドとリン脂質の生合成
 11.4 イソプレノイドとステロイドの生合成
  11.4.1 イソプレノイドの生合成
  11.4.2 ステロイドの生合成

12 アミノ酸の代謝
 12.1 窒素代謝とアミノ酸
 12.2 アミノ基の代謝
  12.2.1 アミノ基転移
  12.2.2 脱アミノ
  12.2.3 アミドアミノ酸の分解と合成
  12.2.4 窒素の排出と尿素回路
 12.3 アミノ酸の異化
 12.4 アミノ酸の生合成
  12.4.1 アミノ酸生合式の概要
  12.4.2 微生物を利用したアミノ酸の工業生産

13 核酸とタンパク質の代謝―遺伝情報の伝達と発現
 13.1 ヌクレオチドの代謝
  13.1.1 核酸を構成するヌクレオチド
  13.1.2 リボヌクレオチドの生合成
  13.1.3 ヌクレオシド三リン酸の生合成
  13.1.4 ヌクレオチドの異化
 13.2 遺伝のしくみの概要
 13.3 核酸の構造
  13.3.1 一次構造
  13.3.2 DNAの高次構造
  13.3.3 RNAの種類と構造
 13.4 核酸の生合成―複製と転写
  13.4.1 DNAの複製
  13.4.2 RNAの生合成
 13.5 タンパク質の生合成―翻訳
  13.5.1 翻訳の原理
  13.5.2 タンパク質生合成の概要
  13.5.3 タンパク質生合成の調節
 13.6 突然変異と遺伝子操作
  13.6.1 突然変異
  13.6.2 遺伝子操作

 付録? 光学異性
 付録? 反応速度と化学平衡
 付録? エネルギー

備 考

新版として『概説・生物化学(新版)』が刊行されました。(2021年3月)

更新: 2024年3月28日
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