• 献本

新版 ライフサイエンス系の高分子化学

978-4-7827-0614-5 C3043 /2010年2月刊行
東北大学名誉教授 宮下徳治 [編著]
正田晋一郎・中山 亨・末永智一・西野徳三・野澤庸則・門川淳一・大友征宇・山田 弘 [共著]
B5・並製・2色刷・234頁/定価 2,970円(本体2,700円)
基礎から生体材料の機能まで,高分子を通して生命や生体系を解説。
生命理工系,高分子材料系,化学系の入門書。
主な内容
  1. 高分子化学の基礎
  2. 糖質
  3. タンパク質
  4. 酵素
  5. 核酸
  6. 高分子系生体材料の機能
  7. 生体エネルギーと膜タンパク質
目次(詳細)

1章 高分子化学の基礎
 1.1 はじめに
 1.2 高分子の分類
 1.3 高分子の分子量
  1.3.1 平均分子量の計算
  1.3.2 分子量の測定法
 1.4 高分子の分子構造
  1.4.1 高分子の一次構造
  1.4.2 高分子の二次,高次構造
 1.5 高分子のイメージ
 1.6 高分子の一般的性質
 1.7 高分子間に働く力
  1.7.1 分散力(ファンデルワールス力)
  1.7.2 静電相互作用(クローン相互作用)
  1.7.3 水素結合(Hydrogen Bonding)
  1.7.4 電荷移動相互作用
  1.7.5 疎水性相互作用
 1.8 高分子の熱的性質
  1.8.1 一般的熱的性質
  1.8.2 ガラス転移温度
 1.9 高分子の合成(重合反応)
  1.9.1 逐次重合
  1.9.2 連鎖重合

2章 糖質
 2.1 糖質の化学
 2.2 オリゴ糖
  2.2.1 二糖
  2.2.2 三糖以上のオリゴ糖と環状オリゴ糖
 2.3 多糖
  2.3.1 セルロース
  2.3.2 ヘミセルロース
  2.3.3 デンプン
  2.3.4 グリコーゲン
  2.3.5 キチン
  2.3.6 アルギン酸
  2.3.7 ムコ多糖(グリコサミノグリカン)
 2.4 生体内の重要な複合糖鎖
  2.4.1 糖タンパク質
  2.4.2 プロテオグリカン
  2.4.3 ペプチドグリカン
  2.4.4 糖脂質
 2.5 オリゴ糖・多糖の合成
  2.5.1 グリコシド結合の形成
  2.5.2 オリゴ糖
  2.5.3 多糖
 2.6 複合糖鎖モデルの合成
  2.6.1 オリゴ糖を側鎖に有する高分子の合成
  2.6.2 複合糖鎖モデル化合物の利用
 2.7 オリゴ糖・多糖バイオマスの利用
  2.7.1 食品分野での利用
  2.7.2 化粧品分野での利用
  2.7.3 医薬分野での利用

3章 タンパク質
 3.1 アミノ酸-タンパク質の構成単位
  3.1.1 タンパク質構成アミノ酸の種類と構造
  3.1.2 タンパク質に含まれる非標準アミノ酸
 3.2 モノマー(アミノ酸)の性質
  3.2.1 親水性と疎水性
  3.2.2 電気的性質
 3.3 ペプチドとタンパク質
  3.3.1 ペプチド結合
  3.3.2 単純タンパク質と複合タンパク質
 3.4 タンパク質の立体構造入門―主鎖の折りたたみ方(コンホーメション)
  3.4.1 ペプチド原子団
  3.4.2 ラマチャンドランプロット
  3.4.3 タンパク質の構造の階層性
 3.5 タンパク質の高次構造の形成と相互作用
  3.5.1 タンパク質の高次構造を支える五つの力
  3.5.2 二次構造は主鎖間の水素結合によて形成される
  3.5.3 三次構造・四次構造の形成をもたらす相互作用
 3.6 タンパク質の変性
  3.6.1 加熱
  3.6.2 タンパク質の耐熱化
  3.6.3 極端なpHへの曝露
  3.6.4 変性剤の添加
  3.6.5 物理的ストレス
 3.7 タンパク質のコンホーメションは一次構造により規定される
    ―アンフィンゼンの実験
 3.8 四次構造形成とタンパク質機能の協同性
  3.8.1 ミオグロビンの構造と酸素結合曲線
  3.8.2 ヘモグロビンの構造と酸素結合曲線
  3.8.3 協同性を説明する二つのモデル―逐次型モデルと協奏型モデル
  3.8.4 アロステリック効果
  3.8.5 ヘモグロビンの構造変化
 3.9 タンパク質の物性と構造的特徴との関係
  3.9.1 親水性と耐水性
  3.9.2 電気的性質
  3.9.3 硬性や弾性と硬タンパク質
  3.9.4 ゾルゲール転移
  3.9.5 変性タンパク質の秩序ある凝集
 3.10 タンパク質化学実験の基幹技術
  3,10.1 ペプチド・タンパク質の化学合成
  3.10.2 一次構造の決定
  3.10.3 二次構造の解析
  3.10.4 立体構造の決定
  3.10.5 分子量の決定

4章 酵素
 4.1 酵素とは何か?
 4.2 酵素の特異性と活性部位
 4.3 酵素はタンパク質である
 4.4 酵素は基質と複合体を形成する―ミカエルス-メンテンの式
 4.5 速度論パラメーター
 4.6 酵素の活性部位の誘導適合
 4.7 酵素の立体特異性とその原因
  4.7.1 キラル分子に対する立体特異性
  4.7.2 プロキラル分子に対する立体特異性
  4.7.3 酵素が立体特異性を示す理由
 4.8 酵素触媒作用のしくみ
  4.8.1 活性化エネルギーの下げ方
  4.8.2 遷移状態((ES))のエネルギーレベルを下げる
  4.8.3 E+Sのエネルギーレベルを上げて活性化エネルギーを下げる
  4.8.4 ESのエネルギーレベルを上げて活性化エネルギーを下げる
 4.9 タンパク質の化学的性質の限界を補う―補助因子の役割と種類
 4.10 タンパク質性触媒としての酵素の性質
  4.10.1 酵素の不安定性と失活
  4.10.2 酵素の熱安定性と反応温度依存症
  4.10.3 低温活性酵素
  4.10.4 反応のpH依存性と酵素のpH安定性
  4.10.5 固定化による酵素の安定化
 4.11 立体構造変化に基づく酵素活性の調節機構
  4.11.1 アロステリック効果
  4.11.2 アロステリック効果のメカニズム
 4.12 酵素の機能進化―高分子だからこそ可能となった多様性

5章 核酸
 5.1 核酸とは何か?
 5.2 核酸は巨大分子である
 5.3 DNAとRNAの化学構造
 5.4 塩基の特性
 5.5 核酸の一次構造・二次構造・三次構造・高次構造
 5.6 DNAの立体構造
 5.7 ワトソン-クリック構造から読み取れるDNAの生物学的役割
 5.8 DNAはB型以外の構造もとりうる
 5.9 DNAの高次構造
 5.10 RNAの立体構造
 5.11 核酸の変性と再生
 5.12 DNAの複製
 5.13 遺伝情報の流れ:タンパク質の生合成におけるDNAとRNAの役割
 5.14 セントラルドグマ
 5.15 リボザイム
 5.16 核酸化学実験の基幹技術

6章 高分子系生体材料の機能
 6.1 高分子系生体材料の機能と物性
  6.1.1 膜透過機能
  6.1.2 界面物性
  6.1.3 細胞接着の制御
  6.1.4 生体物質の固定
 6.2 高分子系生体材料の医療応用
  6.2.1 生体適合性と高分子材料
  6.2.2 透析膜への利用
  6.2.3 ガス交換膜への利用
 6.3 バイオセンサと生体材料
  6.3.1 固定化酵素を利用したバイオセンサ
  6.3.2 微生物(細胞)を利用したバイオセンサ
  6.3.3 抗原・抗体反応を利用したバイオセンサ
  6.3.4 マイクロバイオセンサ,マイクロバイオチップ
7章 生体エネルギーと膜タンパク質
 7.1 生命と膜タンパク質
  7.1.1 生体エネルギーと膜タンパク質
  7.1.2 生命の誕生と細胞の進化
  7.1.3 エネルギー獲得方法の進化と光合成能の獲得
  7.1.4 光合成細菌のエネルギー獲得システムとタンパク質
  7.1.5 光合成エネルギー変換機構の解明とタンパク質の応用
 7.2 生体エネルギー変換系のタンパク質
  7.2.1 生体エネルギー変換における生体膜の役割
  7.2.2 光合成と膜タンパク質
  7.2.3 呼吸系の膜タンパク質
  7.2.4 ATP合成酵素(ATPase)

備 考

2024年3月、重版(4刷)

三共出版で購入?

部数:

更新: 2024年8月8日
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