• 献本

ライフサイエンス系の化学

978-4-7827-0339-7 C3043 /1996年4月刊行
三浦敏明・酒田和彦・矢沢洋一・能野秀典・斎藤 衛
北海道大学教授 三浦敏明・酪農学園大学名誉教授 酒田和彦・北海道教育大学名誉教授 矢沢洋一・前札幌医科大准教授 能野秀典・京都大学名誉教授 斎藤 衛 共著
B5・並製・ 224頁/定価 2,860円(本体2,600円)
ライフサイエンスの発達によって,生命現象が分子レベルで,つまり化学の言葉で説明できるようになってきた。したがってライフサイエンス系の学生にとって,その基礎としての化学を学ぶことはますます重要になってきている。本書はこのような意図で基本的な物質の構造と機能から説き起し,いくつかの生命現象までをわかりやすく解説した。
目次

第1編 物質の構造と機能
 1章 原子と分子の世界
  1.1 原子の構造
  1.2 原子の種類
  1.3 原子軌道
  1.4 原子の電子配置
  1.5 元素の周期律と周期表
  1.6 化学結合
  1.7 分子の形
  1.8 分子間に働く力

 2章 有機化合物?生命へと進化した低分子炭素化合物
  2.1 はじめに
  2.2 有機化合物の分類
  2.3 アルカン
   2.3.1 アルカンのIUPAC命名法
   2.3.2 アルカンの性質
  2.4 シクロアルカン
  2.5 アルケン
   2.5.1 アルケンのIUPAC命名法
   2.5.2 アルケンの反応
  2.6 ジエンとポリエン
  2.7 アルキン
  2.8 芳香族炭化水素
   2.8.1 ベンゼンの構造
   2.8.2 ベンゼン系炭化水素
   2.8.3 ベンゼンの反応
   2.8.4 置換基の配向性
  2.9 ハロゲン化物
  2.10 アルコール
  2.11 フェノール
  2.12 エーテル
  2.13 カルボニル化合物
   2.13.1 アルデヒドおよびケトンの命名法
   2.13.2 カルボニル化合物の反応
  2.14 カルボン酸およびその誘導体
   2.14.1 カルボン酸の命名法
   2.14.2 カルボン酸の性質
   2.14.3 カルボン酸の反応
  2.15 アミン
   2.15.1 アミンの命名法
   2.15.2 アミンの塩基性
   2.15.3 アミンの反応
  2.16 立体化学
   2.16.1 鏡像体異性
   2.16.2 旋光性
   2.16.3 立体配置の表示法
   2.16.4 ジアステレオマー
   2.16.5 幾何異性体のE-Z表示法
   2.16.6 エタンの立体配座
   2.16.7 シクロヘキサンの立体配座

 3章 生体を構成する元素と基本分子
  3.1 生体の元素組成と分子組成
  3.2 代表的な生元素
  3.3 単糖
   3.3.1 単糖と光学異性体
   3.3.2 単糖の環状構造
   3.3.3 代表的な単糖
   3.3.4 単糖の反応
  3.4 脂肪酸
   3.4.1 脂肪酸の種類と性質
   3.4.2 脂肪酸の反応
  3.5 アミノ酸
   3.5.1 アミノ酸の種類と構造
   3.5.2 アミノ酸の性質
   3.5.3 アミノ酸の反応
  3.6 ヌクレオチド
   3.6.1 核酸塩基の構造
   3.6.2 ヌクレオシドとヌクレオチド
   3.6.3 核酸の塩基対形成

 4章 生命を担う分子群
  4.1 糖質
   4.1.1 二糖
   4.1.2 多糖
  4.2 脂質
   4.2.1 中性脂肪
   4.2.2 リン脂質
   4.2.3 糖脂質
   4.2.4 リポタンパク質
   4.2.5 ロウ
   4.2.6 エイコサノイド
   4.2.7 テルペンとステロイド
   4.2.8 生体膜
  4.3 ペプチドとタンパク質
   4.3.1 ペプチド
   4.3.2 タンパク質の種類と性質
   4.3.3 タンパク質の構造
  4.4 核酸
   4.4.1 ポリヌクレオチドの構造とDNAの二重らせん構造
   4.4.2 RNAの種類と構造
  4.5 ビタミンと補酵素
   4.5.1 脂溶性ビタミン
   4.5.2 水溶性ビタミン
  4.6 そのほかの重要な生体物質
   4.6.1 核酸成分以外のヌクレオチドとヌクレオシド
   4.6.2 アミノ酸から生成する含窒素化合物

第2編 化学の眼で見る生命の機能
 5章 宇宙の進化と生命の起源
  5.1 宇宙の元素組成
  5.2 宇宙の誕生と進化
  5.3 原始地球の誕生
  5.4 生命の始まり
  5.5 化学進化実験の先駆け
  5.6 核酸塩基および糖の非生物的合成
  5.7 生命は原子の海から
  5.8 タンパク質と核酸の出現
  5.9 原子生命の入れ物をつくる
  5.10 原子生命誕生のシナリオ

 6章 細胞の構造と機能
  6.1 細胞と生体膜
   6.1.1 細胞の種類とその基本構造
   6.1.2 細胞内外のイオン組成
   6.1.3 細胞膜と生体膜
   6.1.4 細胞膜の構造
   6.1.5 生体膜を構成する脂質
   6.1.6 膜タンパク質の種類とその機能
   6.1.7 膜貫通タンパク質
   6.1.8 細胞骨格タンパク質
  6.2 細胞質と細胞内小器官
   6.2.1 細胞質
   6.2.2 細胞内小器官とその役割

 7章 化学エネルギーと生体エネルギー
  7.1 化学反応熱
  7.2 自然に起こる変化の方向
  7.3 化学変化の向かう方向
  7.4 化学反応が起こる仕組み
  7.5 生体のエネルギー
  7.6 生体エネルギーとしての化学エネルギーの源

 8章 生体の防御システム
  8.1 最前線の防御システム
  8.2 免疫系
   8.2.1 免疫機能を担う細胞群
   8.2.2 微生物の侵略に対する非特異的免疫機能
   8.2.3 特異的免疫機構
  8.3 薬物代謝酵素系による生体防御
   8.3.1 薬物代謝酵素の臓器分布と細胞内局在
   8.3.2 肝臓における異物の代謝
   8.3.3 第一相反応
   8.3.4 第二相反応
   8.3.5 シトクロムP-450の酵素学的性質

 9章 生体の情報伝達システム
  9.1 情報伝達の基本パターン
  9.2 情報シグナルの変換機構
  9.3 シナプス型情報伝達機構
  9.4 光情報変換機構

 10章 生体の恒常性
  10.1 体内の水
  10.2 水の摂取と排出と体内での再吸収
  10.3 体液の組成
  10.4 水の電離と体液のpH
   10.4.1 水の電離
   10.4.2 水素イオン濃度とpH
   10.4.3 緩衝作用と生体内の緩衝溶液
  10.5 ホルモンと代謝調節
   10.5.1 ホルモンの性質と機能
   10.5.2 局所ホルモン
  10.6 神経

 11章 遺伝子の化学
  11.1 二重らせん構造をしたDNAが遺伝子である
  11.2 塩基配列は遺伝情報文書である
  11.3 親から子への遺伝子の受け渡し
  11.4 タンパク質合成の設計図としての遺伝子
  11.5 水素結合と生命
  11.6 バイオテクノロジー

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更新: 2022年11月17日
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