• 献本

生物物理化学

978-4-7827-0279-6 C3043 /1992年3月刊行
東京理科大学名誉教授 近藤 保
東京理科大学名誉教授 大島広行・村松延弘・東京理科大学教授 牧野公子 共著
A5・上製・252頁/定価 3,630円(本体3,300円)
生物の特質は生命をもつことであり,生命の根源は生物を形成する細胞にある。それゆえ,細胞を知ることなしには生命現象の理解は不可能である。本書はこの観点に立ち,つねに細胞を念頭において書かれた生物物理化学の教科書・参考書である。
目次

第1章 熱力学の基礎
 1.1 エネルギーとエントロピー
 1.2 熱力学第一法則と熱力学第二法則
 1.3 エンタルピー,Helmholtz自由エネルギー,Gibbs自由エネルギー
 1.4 2つの系の熱平衡条件
 1.5 統計力学的なエントロピーの定義
 1.6 Boltzmann因子

第2章 相平衡と化学平衡
 2.1 相平衡
 2.2 相転移
 2.3 Clapeyron-Clausiusの式
 2.4 溶液‐溶液と溶質の化学ポテンシャル
 2.5 浸透圧と凝固点降下
 2.6 化学平衡
 2.7 化学反応の進む向き

第3章 不可逆現象—膜透過を中心にして
 3.1 膜透過
 3.2 Stokesの法則
 3.3 Einsteinの関係

第4章 電荷と電位
 4.1 電荷,電場と電位
 4.2 帯電表面周囲のイオン分布と電位分布—拡散電気二重層
 4.3 膜の電荷と電位

第5章 電場内での帯電粒子の運動
 5.1 固体粒子の電気泳動
 5.2 細胞の電気泳動

第6章 巨視的物体間に働く力
 6.1 Maxwellの張力と浸透圧
 6.2 帯電平板間の静電斥力
 6.3 帯電球状粒子間の静電相互作用
 6.4 分子間のvan der Waals力
 6.5 巨視的物体間のvan der Waals相互作用
 6.6 DLVO理論

第7章 イオン平衡—酸塩基平衡を中心にして
 7.1 酸塩基平衡
 7.2 イオンの活動度係数
 7.3 水のイオン積
 7.4 緩衝溶液
 7.5 有機リン酸エステル

第8章 高分子へのリガンド結合
 8.1 結合等温式
 8.2 多重結合サイトのある場合の平衡
 8.3 協同性のある場合の平衡
 8.4 アロステリック相互作用
 8.5 受容体への結合

第9章 酵素反応速度
 9.1 反応速度式
 9.2 活性化エネルギー
 9.3 酵素反応速度
 9.4 阻害剤,pH,温度の影響
 9.5 固定化酵素

第10章 生体系における電気化学過程
 10.1 酸化還元過程と化学電池
 10.2 標準電極電位
 10.3 ミトコンドリアの電子伝達連鎖
 10.4 ミトコンドリアにおけるATP合成
 10.5 赤血球膜を通してのK+,Na+輸送のエネルギー

第11章 人工系による細胞モデルの構築とその応用
 11.1 マイクロカプセルとリポソーム
 11.2 人工赤血球
 11.3 食細胞の貪食作用の解析

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更新: 2024年3月21日
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