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超分子金属錯体

錯体化学会選書5
978-4-7827-0608-4 C3043 /2009年10月刊行
藤田 誠・塩谷光彦 編著
東京大学大学院教授 藤田 誠・東京大学大学院教授 塩谷光彦 [編著]
安部 聡・岩澤康裕・上野隆史・内田さやか・大木靖弘・大越慎一・大塩寛紀 金井塚勝彦・河野正規・北川 進・北川 宏・君塚信夫・久米昌子・志賀拓也 唯 美津木・巽 和行・田中健太郎・田中大輔・築部 浩・鍋島達弥・西原 寛 芳賀正明・平岡秀一・藤田典史・堀 顕子・増田秀樹・水野哲孝・村瀬隆史 村橋哲郎・吉沢道人・渡辺芳人 [共著]
A5・上製・428頁/定価 5,390円(本体4,900円)
錯体化学の視点から「超分子金属錯体」に関する基礎と応用を解説した。有限系と無限系における実際の超分子金属錯体の合成例や, 機能の創出例を最新のトピックスを交えながら紹介。さらに, 新たな方向性として表面化学への展開を概観する。

内 容

  • 分子認識
  • 超分子金属錯体
  • 超分子自己集合
  • 配位結合の特徴
  • 配位子設計
  • 機能設計
  • 有限構造
  • 配位結合性ホスト化合物
  • カテナン・ロタキサン
  • 動的自己集合・分子機械
  • DNAを用いた超分子金属錯体
  • 超分子タンパク質内部空間の金属イオン集積
  • ポルフィリン集積
  • 有機金属種の自己集積
  • 生命活動を担う金属クラスター
  • モデル錯体
  • 分子磁石の自己集合
  • 無限構造
  • 無限錯体
  • 電子・プロトン移動
  • 無限磁性錯体
  • ガス吸着
  • 自己集積
  • 細孔性ポリオキソメタレート集積体
  • 結晶相ゲスト交換
  • 触媒設計
目次

1章 超分子金属錯体の基礎
 1-1 分子認識と超分子金属錯体
  はじめに
  1-1-1 超分子金属錯体が目指すもの
  1-1-2 遷移金属錯体を基盤とする超分子金属錯体
  1-1-3 希土類錯体を基盤とする超分子金属錯体
  1-1-4 巨大配位子を用いる超分子金属錯体
  1-1-5 動的構造変換を実現する超分子金属錯体
  1-1-6 高次触媒機能を発現する超分子金属錯体
  1-1-7 おわりに
 1-2 超分子金属錯体
  はじめに
  1-2-1 超分子とは
  1-2-2 超分子金属錯体の構築法と機能
 1-3 超分子自己集合
  1-3-1 ものづくりと自己集合
  1-3-2 自己集合のしくみ
  1-3-3 自己集合と配位結合
  1-3-4 自己集合とナノテクノロジー
  1-3-5 超分子金属錯体 (先駆的な例)
  1-3-6 水素結合による超分子自己集合
 1-4 配位結合の特徴
  はじめに
  1-4-1 錯体の構造
  1-4-2 配位結合の説明およびその性質
  1-4-3 錯体の安定性
  1-4-4 錯体の反応性
  1-4-5 特殊な結合
 1-5 超分子金属錯体の配位子設計
  1-5-1 構造情報を内包する配位子の設計と金属イオンの選択
  1-5-2 窒素配位子を用いた超分子金属錯体の分子設計
  1-5-3 酸素配位子を用いた超分子金属錯体の分子設計
  1-5-4 炭素配位子を用いた超分子金属錯体の分子設計
  1-5-5 ハイブリッド型配位子などを用いた超分子金属錯体の分子設計
  1-5-6 生体機能関連配位子を用いた超分子金属錯体の分子設計
 1-6 超分子金属錯体の機能設計
  1-6-1 超分子金属錯体の機能ユニットと配列
  1-6-2 レドックス応答性
  1-6-3 超分子構造中での磁気特性変換

2章 有限構造の超分子金属錯体
 2-1 配位結合性ホスト化合物
  はじめに
  2-1-1 多面体型ホスト化合物の合成
  2-1-2 動的ホスト化合物
  2-1-3 配位結合性ホスト内での特異反応
  2-1-4 配位結合性ホスト内での特異物性誘起
 2-2 カテナン・ロタキサン
  2-2-1 化学におけるトポロジー
  2-2-2 カテナン合成の歴史
  2-2-3 銅を鋳型としたカテナン
  2-2-4 パラジウムを用いた自己集合性カテナン
  2-2-5 ロタキサンの構造変換と機能
  2-2-6 複雑なトポロジーへ
 2-3 動的自己集合・分子機械
  2-3-1 配位子交換, 配位構造変化に基づく動的分子のデザイン
  2-3-2 金属イオンの脱着に基づく構造変換
  2-3-3 配位構造変化に基づく自己集合性動的錯体
  2-3-4 金属錯体型分子機械
  2-3-5 運動伝搬を担う分子素子
  2-3-6 おわりに
 2-4 DNAを用いた超分子金属錯体
  2-4-1 分子組織化のテンプレートとしての生体高分子
  2-4-2 DNAの構造と精密合成
  2-4-3 DNA塩基対間へのインターカレーションを利用した金属錯体の集積化
  2-4-4 DNA超構造のジャンクション, ノードとしての金属錯体
  2-4-5 核酸塩基の化学的修飾による金属錯体の集積化
  2-4-6 金属配位結合を用いた塩基対形成と金属錯体の配列プログラミング
  2-4-7 おわりに
 2-5 超分子タンパク質内部空間の金属イオン集積
  はじめに
  2-5-1 金属結合タンパク質
  2-5-2 タンパク質孤立空間への金属イオン集積
  2-5-3 おわりに
 2-6 ポルフィリン集積
  はじめに
  2-6-1 エキソ配位子と金属イオンを用いた集積化
  2-6-2 金属ポルフィリンを活用した集積化
  2-6-3 酵素モデルを指向した集積体
  2-6-4 おわりに
 2-7 有機金属種の自己集積
  はじめに
  2-7-1 18電子則と金属カルボニルクラスターの形成
  2-7-2 架橋性有機配位子を利用した金属クラスターの形成
  2-7-3 おわりに
 2-8 生命活動を担う金属クラスターとそのモデル錯体
  はじめに
  2-8-1 電子伝達に関わる鉄-硫黄クラスター
  2-8-2 酵素活性中心として働く金属-硫黄クラスター
  2-8-3 Photosystem II (光化学系II) のマンガンクラスター
 2-9 分子磁石の自己集合
  はじめに
  2-9-1 分子磁石
  2-9-2 分子設計
  2-9-3 代表的な単分子磁石
  2-9-4 単分子磁石の例
  2-9-5 おわりに

3章 無限構造の超分子錯体
 3-1 無限錯体による電子・プロトン移動
  はじめに
  3-1-1 固体プロトニクス
  3-1-2 プロトン伝導
  3-1-3 多孔性配位高分子
  3-1-4 固体物性研究の立場から
  3-1-5 プロトン共役酸化還元特性
  3-1-6 ルベアン酸銅および誘導体の基礎物性
  3-1-7 交換相互作用と電気伝導性との相関
  3-1-8 プロトン伝導性とその相対湿度 (RH) 依存性および置換基効果
  3-1-9 おわりに
 3-2 無限磁性錯体
  はじめに
  3-2-1 温度により磁極が2回反転する磁性体 (二重補償点)
  3-2-2 化学的刺激応答型ポーラス強磁性錯体の創製
  3-2-3 光による磁性制御
  3-2-4 強誘電-強磁性特性
 3-3 無限錯体によるガス吸着
  3-3-1 孔が開いた構造を持つ結晶性の無限錯体 (多孔性配位高分子)
  3-3-2 多孔性配位高分子の設計と合成方法
  3-3-3 物理吸着による多孔性配位高分子のガス吸着
  3-3-4 相互作用点を持つ多孔性配位高分子の吸着特性
  3-3-5 ガス吸着により結晶構造が変化する多孔性配位高分子
  3-3-6 おわりに
 3-4 一次元高分子錯体の自己集積
  3-4-1 無限錯体とソフトナノマテリアル化学
  3-4-2 擬一次元白金混合原子価錯体の固体科学
  3-4-3 一次元高分子錯体への両親媒性の付与 (脂溶性一次元金属錯体の設計と特性)
  3-4-4 一次元高分子錯体の溶液ならびに固体表面における自己集積
  3-4-5 ソフトマテリアルとしての一次元高分子錯体
  3-4-6 スピンクロスオーバーを示す一次元高分子錯体
  3-4-7 今後の展望
 3-5 細孔性ポリオキソメタレート集積体
  3-5-1 ポリオキソメタレートとは
  3-5-2 結晶格子中に細孔を有するポリオキソメタレート集積体
  3-5-3 結晶子・結晶粒子の間隙に細孔を有するポリオキソメタレート集積体
  3-5-4 ポリオキソメタレート分子内に細孔構造を有する集積体
 3-6 無限錯体内での結晶相ゲスト交換
  3-6-1 細孔性ネットワーク錯体
  3-6-2 その場観察X線構造解析
  3-6-3 ネットワーク錯体の単結晶から単結晶への変換
  3-6-4 おわりに

4章 表面における超分子金属錯体の自己集積
 4-1 表面での機能設計
  4-1-1 表面という二次元場
  4-1-2 表面への分子の固定化法
  4-1-3 基板表面での機能性分子の集積化による分子デバイス機能
  4-1-4 表面での多積層膜の構築とその機能
  4-1-5 表面機能での新しい動き
 4-2 表面での触媒設計
  4-2-1 固体触媒表面での触媒設計
  4-2-2 ゼオライトの三次元細孔空間を利用して作られた新型Reクラスター触媒
  4-2-3 表面モレキュラーインプリンティング触媒
  4-2-4 亜リン酸トリメチル配位子をテンプレート配位子とした表面モレキュラーインプリンティングRhモノマー触媒
  4-2-5 モレキュラーインプリンティングRhダイマー触媒によるアルケン水素化反応の形状選択性制御
  4-2-6 今後の発展

備 考

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更新: 2022年11月24日
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