• 献本

新しい基礎無機化学

978-4-7827-0541-4 C3043 /2007年10月刊行
合原 眞(福岡女子大学・名誉教授) 編著
榎本尚也(有明高専・教授)
馬 昌珍(福岡女子大学・教授)
村石治人(九州産業大学・名誉教授) 共著
B5・並製・2色刷・216頁/定価 2,860円(本体2,600円)
大学で理・工学部、環境系学部などの専門基礎科目として無機化学を学習する学生を対象とした教科書または参考書。元素の各論は割愛し、身の回りの生活現象と無機化学の関わりを考慮して執筆し、親近感を持たせるとともに重要事項には図表を多用し理解の向上に努めた。
内容
  1. 無機化学を学ぶにあたって
  2. 原子の構造
  3. 化学結合と分子の構造
  4. 固体の化学
  5. 溶液の化学
  6. 電気化学
  7. 錯体の化学
  8. 生物無機化学
  9. 身近な無機材料と先進的セラミックス
目次(詳細)

第1章 無機化学を学ぶにあたって
 1.1 化学の発展
 1.2 現代の無機化学
 1.3 諸単位, 基礎化学用語, 濃度
  1.3.1 SI基本単位
  1.3.2 化学用語
  1.3.3 溶液の濃度

第2章 原子の構造
 2.1 原子の誕生
 2.2 原子の構成粒子と種類
  2.2.1 化学量
  2.2.2 質量欠損と核エネルギー
 2.3 原子模型
  2.3.1 水素原子の輝線スペクトル
  2.3.2 ボーアの原子模型
  2.3.3 電子の粒子性と波動性
 2.4 前期量子論と原子構造
  2.4.1 シュレーディンガー波動方程式
  2.4.2 電子の状態と軌道
 2.5 原子の電子配置と電子の相互作用
  2.5.1 原子の電子配置
  2.5.2 電子による核電荷の遮蔽と有効核電荷
 2.6 周期表と原子の性質
  2.6.1 周期表
  2.6.2 イオン化エネルギー
  2.6.3 電子親和力
  2.6.4 電気陰性度
  2.6.5 原子およびイオンの大きさ

第3章 化学結合と分子の構造
 3.1 化学結合の初期理論―八隅説
 3.2 電子力学による結合論と共有結合
  3.2.1 原子化結合性 (VB法)
  3.2.2 混成軌道
  3.2.3 多重結合 (σ結合とπ結合) と混成軌道
  3.2.4 非共有電子対と二重結合を含む分子の形
  3.2.5 分子軌道法 (MO法)
 3.3 共有結合と結合の極性およびイオン性
  3.3.1 結合の極性と分子の双極子モーメント
  3.3.2 結合のイオン性と電気陰性度
 3.4 イオン結合
 3.5 金属結合
 3.6 分子間に働く力
  3.6.1 ファンデルワールス力
  3.6.2 水素結合

第4章 固体の化学
 4.1 固体の結合
  4.1.1 金属結合
  4.1.2 イオン結合
  4.1.3 共有結合と分子間結合
 4.2 結晶構造と格子
  4.2.1 格子と単位格子
  4.2.2 ブラベ格子
  4.2.3 結晶面とミラー指数
  4.2.4 結晶面とX線回析
 4.3 結合と結晶構造
  4.3.1 金属の結晶構造
  4.3.2 イオン結晶の構造
  4.3.3 その他の結晶の構造
 4.4 多結晶, 焼結体とアモルファス

第5章 溶液の化学
 5.1 水に関する基本事項
  5.1.1 水分子の構造
  5.1.2 氷の構造
  5.1.3 水の状態図
  5.1.4 溶媒としての水の性質
  5.1.5 イオンの水和
  5.1.6 無機化合物への水の付加
 5.2 酸と塩基
  5.2.1 酸と塩基の定義
  5.2.2 水の電離平衡
  5.2.3 弱酸と弱塩基の電離
  5.2.4 塩の加水分解
  5.2.5 緩衝溶液
  5.2.6 溶解度積
  5.2.7 硬い酸・塩基と軟らかい酸・塩基 (HSAB)
 5.3 無機化学反応機構
  5.3.1 外圏電子移動反応
  5.3.2 内圏電子移動反応

第6章 電気化学
  6.1 酸化還元反応とは
 6.2 電池
 6.3 ネルンスト式 (Nernst equation)
 6.4 酸化還元電位
 6.5 電極系の種類
  6.5.1 ガス電極系
  6.5.2 金属電極系 (第一種電極系)
  6.5.3 酸化還元電極系
  6.5.4 金属難容性塩電極系 (第二種電極系)
 6.6 標準電極電位からわかること
  6.6.1 標準電極電位と化学的傾向
  6.6.2 イオン間での反応の方向
  6.6.3 イオン化傾向
  6.6.4 酸化還元反応の平衡における平衡定数の算定
 6.7 応用
  6.7.1 pHの測定
  6.7.2 腐食と防食
  6.7.3 バイオセンサー
  6.7.4 燃料電池
  6.7.5 表面のコーティング

第7章 錯体の化学
 7.1 序論
  7.1.1 錯体とは
  7.1.2 錯体化学で使用される用語
 7.2 錯体の命名法
 7.3 配位立体化学
  7.3.1 配位数と立体構造
  7.3.2 錯体の異性現象
 7.4 金属錯体における結合について
  7.4.1 原子化結合理論 (valence bond theory)
  7.4.2 静電結晶場理論 (crystal field theory)
 7.5 錯体の性質
  7.5.1 スペクトルに関する基本事項
  7.5.2 錯体の吸収スペクトル
 7.6 錯体の安定度
  7.6.1 錯体平衡
  7.6.2 錯体の安定性度に影響を及ぼす因子
 7.7 キレート効果
 7.8 有機金属化合物
  7.8.1 金属カルボニル
  7.8.2 金属オレフィン錯体
  7.8.3 フェロセン型錯体
 7.9 錯体の反応
  7.9.1 置換反応の機構
  7.9.2 トランス効果

第8章 生物無機化学
 8.1 生体内の元素
 8.2 生体内における金属イオンの動態
  8.2.1 ヒトにおける銅イオンの代謝
  8.2.2 ヒトにおける鉄イオンの代謝
  8.2.3 その他の金属
 8.3 酸素運搬体と酸素輸送タンパク質
  8.3.1 酸素輸送タンパク質
  8.3.2 ヘモグロビンの構造
  8.3.3 人工酸素運搬体
 8.4 金属イオンを含む薬の例

第9章 身近な無機材料と先進的セラミックス
 9.1 身近な無機材料化学
  9.1.1 材料の概観―「3つの材料」とは?
  9.1.2 セラミックスの特徴
  9.1.3 身近なモノに見る材料の個性とその融合
 9.2 さまざまな先端セラミックスの応用
  9.2.1 燃料電池に使われるセラミックス
  9.2.2 センサー
  9.2.3 セラミック高温超伝導体
  9.2.4 エンジニアリングセラミックス
  9.2.5 光ファイバー
  9.2.6 光触媒セラミックス
  9.2.7 携帯電話の中のセラミックス
  9.2.8 バイオ関連セラミックス

備 考

2024年3月、重版19刷。

三共出版で購入?

部数:

更新: 2024年8月8日
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