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金属錯体の電子移動と電気化学

錯体化学会選書9
978-4-7827-0699-2 C3043 /2013年11月刊行
東京大学大学院教授 西原 寛・大阪市立大学大学院特任教授 市村彰男・京都大学特任教授 田中晃二 [編著]
伊藤 翼・菊池 貴・小林克彰・坂本良太・佐々木陽一・谷口 功・西山勝彦・芳賀正明・濱口智彦・福住俊一・前田啓明・Brian K. Breedlove・山口 正 [共著] 
A5・上製・2色刷・252頁/定価 3,960円(本体3,600円)
金属錯体の電気化学に焦点をあて,配位子と金属イオンが織りなす錯体の電気化学的性質と電子移動現象を,基礎から応用まで系統的に解説。
電気化学の視点から見た金属錯体の特徴,錯体化学の視点から見た金属錯体の電子構造と電子移動の関係を明らかにする。

錯体CD
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主な内容

  • 電子移動の熱力学と速度論
  • 電気化学測定と解析法
  • 金属錯体の電気化学的性質
  • 最近のトピックス
目次(詳細)

1章 電子移動の熱力学と速度論
 はじめに
 1-1 電子移動反応の分類
 1-2 電子移動の熱力学, 電気化学ポテンシャルとネルンストの式
 1-3 電子移動と電極反応の速度論 (マーカス理論)
  1-3-1 はじめに
  1-3-2 溶液内の電子移動 (外圏反応)
  1-3-3 マーカス理論
  1-3-4 長距離電子移動
 1-4 電極反応と表面
  1-4-1 はじめに
  1-4-2 水素過電圧と酸素過電圧
  1-4-3 種々の電極
 1-5 非水溶媒系の電気化学
  1-5-1 溶媒
  1-5-2 支持電解質
  1-5-3 電極の配置
  1-5-4 電極
  1-5-5 電位窓

2章 電気化学測定と解析法
 はじめに
 2-1 電気化学セル
 2-2 電気化学測定法
  2-2-1 電荷移動過程
  2-2-2 物質移動過程
  2-2-3 電気化学的可逆性
 2-3 サイクリックボルタンメトリー (CV)
  2-3-1 はじめに
  2-3-2 可逆系のCV波
  2-3-3 準可逆系のCV波
  2-3-4 CV測定
 2-4 化学反応を伴う電極反応解析
  2-4-1 はじめに
  2-4-2 EC機構
  2-4-3 ECcat機構
  2-4-4 EE機構
 2-5 吸着

3章 金属錯体の電気化学的性質
 はじめに
 3-1 金属錯体の酸化還元挙動
  3-1-1 はじめに
  3-1-2 酸化還元電位とd電子配置との関係
  3-1-3 酸化還元電位におよぼす配位子の影響
  3-1-4 金属錯体の電位マップ
  3-1-5 代表的な金属錯体の酸化還元挙動
 3-2 混合原子価錯体
  3-2-1 はじめに
  3-2-2 複核 (2核) 混合原子価錯体
  3-2-3 3核ルテニウム錯体の電気化学的挙動
  3-2-4 3核ルテニウム錯体の架橋2量体における3核クラスター骨格間混合原子価状態
 3-3 多核錯体, クラスター錯体, 高分子錯体, 金属ナノ粒子
  3-3-1 はじめに
  3-3-2 多核錯体の電子移動
  3-3-3 クラスター錯体: メタラジチオレン系の酸化還元特性
  3-3-4 高分子錯体: 一次元フェロセンオリゴマーの酸化還元特性
  3-3-5 金属ナノ粒子の酸化還元特性
 3-4 多電子移動
  3-4-1 はじめに
  3-4-2 可逆多電子移動機能を持つ錯体を与える金属元素
  3-4-3 プロトン移動と連動した多電子移動機能を示す錯体
  3-4-4 配位子の酸化還元過程を含む多電子移動系
  3-4-5 光誘起多電子移動
  3-4-6 おわりに
 3-5 プロトン移動と電子移動
  3-5-1 はじめに
  3-5-2 プロトン共役電子移動反応の解析
  3-5-3 プロトン共役電子移動反応系の酸化還元電位のpH依存性
  3-5-4 プロトン共役電子移動機構による一段階多電子移動反応
  3-5-5 固体表面に固定した錯体のプロトン共役電子移動
  3-5-6 非プロトン性溶媒中でのプロトン共役電子移動
  3-5-7 協奏反応機構で進むプロトン共役電子移動反応
  3-5-8 おわりに
 3-6 電子移動錯体触媒
  3-6-1 はじめに
  3-6-2 金属錯体触媒による水の酸化反応
  3-6-3 酸素-酸素結合生成
  3-6-4 酸-塩基平衡を駆動力とする高原子価錯体形成
  3-6-5 オキシルラジカルの2量化によるO-O結合生成
  3-6-6 おわりに

4章 最近のトピックス
 はじめに
 4-1 光電子移動
  4-1-1 はじめに
  4-1-2 電荷分離分子
  4-1-3 超分子電荷分離分子
  4-1-4 超分子太陽電池
 4-2 生体電子移動と錯体
  4-2-1 はじめに
  4-2-2 金属ポルフィリンが活性中心であるチトクロムc
  4-2-3 鉄-イオウクラスターを酸化還元部位として有するフェレドキシン
  4-2-4 おわりに
 4-3 錯体電気化学とエネルギー
  4-3-1 はじめに
  4-3-2 η1-CO2金属錯体を経由する二酸化炭素還元反応
  4-3-3 非プロトン性溶媒中での二酸化炭素還元反応
  4-3-4 求核試薬存在下の二酸化炭素還元反応
  4-3-5 ヒドリド試薬による二酸化炭素の多電子還元反応
  4-3-6 再生可能なヒドリド触媒
  4-3-7 再生可能なヒドリド試薬を用いた二酸化炭素のヒドリド還元反応
 4-4 錯体修飾電極と分子エレクトロニクス
  4-4-1 はじめに
  4-4-2 自己組織化単分子膜と応用例
  4-4-3 自己組織化単分子膜の多層化と応用例
  4-4-4 分子エレクトロニクス
  4-4-5 おわりに

付録1 代表的な元素の標準半電池電極電位
付録2 代表的な標準還元電位 (298 K)

備 考

図書館などの学術機関向けサービス「Maruzen eBook Library (MeL)」に電子書籍がございます。機関のご担当者様は Knowledge Worker よりご購入が可能です。

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更新: 2024年8月31日
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