• 献本

新版・ライフサイエンス系の無機化学

978-4-7827-0594-0 C3043 /2009年6月刊行
北海道大学名誉教授 八木康一 [編著]
前札幌医科大学准教授 能野秀典
北海道大学名誉教授 矢沢道生
帯広畜産大学名誉教授 桑山秀人 [共著]
B5・並製・2色刷・164頁/定価 2,750円(本体2,500円)
ライフサイエンス系の学生向きの教科書・参考書として,初歩的な化学についてわかり易く解説。数多い元素のうち,生命活動に不可欠で生体における機能が明らかにされている元素を選び構成した。
旧版では化学の基礎,典型元素に重点をおいたが,新版では遷移元素に関する説明を大幅に書き換えた。また,電解質の項を新たに加え,遺伝子に関する新しい知見もとり入れた。
主な内容
  1. 元素と原子の性質
  2. 希ガス(0族)元素と水素
  3. 典型元素I(s元素)
  4. 典型元素II(p元素)
  5. 電解質(Electrolyte)(水,弱酸の取り扱い)
  6. 遷移元素(d元素)
  7. 生命現象と金属元素
目次(詳細)

1章 元素と原子の性質
 1.1 はじめに
  1.1.1 化学の誕生
  1.1.2 元素,原子とは
  1.1.3 “モル”化学で最も大切な単位
 1.2 原子の構造
  1.2.1 原子の大きさ
  1.2.2 陽子の数と質量
  1.2.3 同位体
  1.2.4 電子配置と軌道
  1.2.5 典型元素と遷移元素
 1.3 周期表
  1.3.1 周期表に基づく元素の分類
  1.3.2 イオン化エネルギー
  1.3.3 電子親和力
 1.4 化学結合
  1.4.1 結合に関わる最外殻電子
  1.4.2 イオン結合
  1.4.3 共有結合
  1.4.4 配位結合
  1.4.5 分子の極性

2章 希ガス(0族)元素と水素
 2.1 希ガス(0族)元素
  2.1.1 希ガスの化学的性質と電子構造(閉殻構造と八隅子説)
 2.2 水素
  2.2.1 水素原子の構造,水素化合物の例
  2.2.2 水素イオン(H+
  2.2.3 生物にとって重要な水素化合物“水”

3章 典型元素I(s元素)
 3.1 s元素とは
 3.2 1A族元素(アルカリ金属元素)
  3.2.1 一般的性質
  3.2.2 主な化合物
 3.3 2A族元素(アルカリ土類金属元素)
  3.3.1 一般的性質
  3.3.2 主な化合物

4章 典型元素Ⅱ(p元素)
 4.1 p元素とは
 4.2 3A族元素(ホウ素族元素; B,Al,Ga,In,Tl)
  4.2.1 一般的性質
  4.2.2 アルミニウム(Al)
   (a) 化学的性質 /(b) 生物とアルミニウム
 4.3 4A族元素(炭素族元素; C,Si,Ge,Sn,Pb)
  4.3.1 一般的性質
  4.3.2 炭素(C)
  4.3.3 ケイ素(Si)
 4.4 5A族元素(窒素族元素; N,P,As,Sb,Bi)
  4.4.1 一般的性質
  4.4.2 窒素(N)
  4.4.3 リン(P)
 4.5 6A族元素(酸素族元素; O,S,Se,Te,Po)
  4.5.1 一般的性質
  4.5.2 酸素(O)
  4.5.3 硫黄(S)
  4.5.4 セレン(Se)
 4.6 7A族元素(ハロゲン元素; F,Cl,Br,I,At)
  4.6.1 一般的性質
  4.6.2 フッ素(F)
  4.6.3 塩素(Cl)
  4.6.4 ヨウ素(I)

5章 電解質(Electrolyte)(水,弱酸の取り扱い)
 5.1 水,イオン
  5.1.1 電解質
  5.1.2 モル電気伝導度,Λ0
  5.1.3 イオン独立移動の法則
  5.1.4 電離度,α
  5.1.5 水の場合を考える
  5.1.6 弱酸(弱電解質である酸)の取り扱い
 5.2 弱酸に塩基を加える(中和反応)
  5.2.1 中和反応
  5.2.2 弱酸の中和反応
 5.3 生体内における重要なpH酸緩衝作用
  5.3.1 リン酸系
  5.3.2 炭酸緩衝系

6章 遷移元素(d元素)
 6.1 d元素の一般的性質
 6.2 d元素のイオン化
  6.2.1 イオン化傾向
  6.2.2 d元素のイオン化エネルギー
  6.2.3 d元素イオンの外殻電子
  6.2.4 イオンの水和
 6.3 d元素と錯体
  6.3.1 錯体と配位子
  6.3.2 d元素イオンの配位結合と希ガス型電子構造
  6.3.3 配位子に依存するd元素イオンの安定な原子価
  6.3.4 配位子に依存する錯イオンの色と構造
  5.3.5 多座配位子
  6.3.6 化学平衡と錯体の安定度定数
 6.4 d元素と酸化・還元反応
  6.4.1 遷移金属イオンの酸化と還元
  6.4.2 酸化還元の反応方向と電池の起電力
  6.4.3 標準電極電位
  6.4.4 実際の酸化還元反応と標準電極電位
  6.4.5 錯体の分子構造と分子軌道
 6.5 生物における遷移元素
  6.5.1 バナジウム
  6.5.2 クロムとモリブデン
  6.5.3 マンガン
  6.5.4 鉄
  6.5.5 コバルト
  6.5.6 ニッケル
  6.5.7 銅
  6.5.8 亜鉛とカドミウム

7章 生命現象と金属元素
 7.1 細胞膜を隔てたイオン濃度のバランス
  7.1.1 細胞の内外でイオンの分布は異なる
  7.1.2 イオンポンプとイオンチャンネル
  7.1.3 細胞内イオン濃度と浸透圧の調節
  7.1.4 イオンチャンネルと神経
 7.2 生命活動とエネルギー
  7.2.1 細胞が使えるエネルギー
  7.2.2 アデノシン三リン酸(ATP)
  7.2.3 ミトコンドリアでのATP合成
  7.2.4 クロロプラストでの光合成とATPの合成
  7.2.5 電子キャリアの構造
 7.3 物質の輸送
  7.3.1 ヘモグロビンと酸素の輸送
  7.3.2 ヘモグロビンと二酸化炭素の輸送
  7.3.3 その他の物質の輸送
 7.4 生命活動と物質の変換
  7.4.1 金属イオンと酵素
  7.4.2 酸素の酸化力と毒性
 7.5 化学反応速度の調節と生命
  7.5.1 酵素活性の調節
  7.5.2 刺激に対する細胞の応答-酵素の活性化
 7.6 遺伝情報と金属元素
  7.6.1 核酸はヌクレオシドリン酸のポリマー
  7.6.2 DNAは二重らせん構造
  7.6.3 遺伝情報の発現と調節-金属元素が機能出来る過程
  7.6.4 遺伝子構造の変異と損傷-進化と発がん

備 考

2024年3月、重版12刷。

三共出版で購入?

部数:

更新: 2024年9月19日
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