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新版 人間と環境

978-4-7827-0829-3 C3043 /2024年2月刊行
篠田純男(岡山大学名誉教授)
三好伸一(岡山大学教授)
伊東秀之 (岡山県立大学教授)
水野 環(岡山大学助教) [共著]
B5・並製・2色刷・224頁/定価 3,190円(本体2,900円)
環境衛生の関連書は環境因子として化学的,物理的な解説が中心で,特に公害や環境汚染から眺めると化学的環境因子の解説が多い。
本書はそれらも踏まえるが,発展途上国や災害時での環境を理解するために生物学的,食品衛生学的な環境因子の解説を充実。それぞれの環境因子が私たち人間の生活・健康にどのような影響を与えるのかを理解し,未来を考える。
薬学,農学,工学系をはじめ,多くの学部・学科の講義にも利用できる構成で,やさしく解説した入門書である。
目次
  1. 環境汚染と微生物
  2. 環境汚染の実態
  3. 環境汚染物質の体内動態
  4. 地球規模での環境汚染
  5. 室内環境と大気環境
  6. 水環境
  7. 水や食品の汚染と感染症
  8. 食中毒
  9. 廃棄物処理
  10. 環境保全と法的規制
目次(詳細)

1 環境汚染と微生物
 1-1 環境と環境要因
 1-2 生態系とその機能
  1-2-1 生態系の構成員
  1-2-2 生産者(植物,ラン藻類)の生産活動
  1-2-3 分解者
  1-2-4 生態系ピラミッドと食物連鎖
  1-2-5 人工生態系
 1-3 環境汚染物質の環境内動態と微生物
  1-3-1 環境汚染物質の微生物分解
  1-3-2 環境汚染物質の微生物変換
  1-3-3 環境微生物による共代謝
  1-3-4 環境汚染物質の生物濃縮
  1-3-5 環境微生物の共生系(バイオフィルム)
 1-4 バイオレメディエーション(微生物学的環境修復技術)
 1-5 微生物脱臭

2 環境汚染の実態
 2-1 産業活動に伴う環境汚染(公害)
  2-1-1 水俣病および新潟水俣病
  2-1-2 イタイイタイ病
  2-1-3 四日市ぜんそく
  2-1-4 典型7公害
 2-2 有機ハロゲン化合物による環境汚染
  2-2-1 ポリ塩化ビフェニル
  2-2-2 ダイオキシン類
  2-2-3 臭素系難燃剤および新たな有機ハロゲン系環境汚染物質
 2-3 内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)
  2-3-1 内分泌かく乱化学物質の種類と作用
 2-4 環境汚染物質の毒性
  2-4-1 重金属の毒性
  2-4-2 有機ハロゲン化合物の毒性

3 環境汚染物質の体内動態
 3-1 取り込み経路
  3-1-1 細胞膜と物質の出入り
  3-1-2 消化管からの吸収
  3-1-3 気道からの吸収
  3-1-4 皮膚からの吸収
 3-2 代謝反応と触媒酵素
  3-2-1 第Ⅰ相反応
  3-2-2 第Ⅱ相反応
  3-2-3 代謝活性化
 3-3 体外への排泄
  3-3-1 尿中への排泄
  3-3-2 胆汁中への排泄
  3-3-3 その他の排泄経路

4 地球規模での環境汚染
 4-1 緑の後退と砂漠化の進行
  4-1-1 緑の後退
  4-1-2 砂漠化の進行
 4-2 地球温暖化
  4-2-1 温室効果と温室効果ガス
  4-2-2 地球温暖化の防止対策
 4-3 オゾン層の破壊
  4-3-1 オゾンの生成とオゾン層
  4-3-2 オゾン層の破壊とその影響
  4-3-3 オゾン層の保護対策
 4-4 その他の環境汚染
  4-4-1 酸性雨
  4-4-2 有害廃棄物の越境移動
  4-4-3 海洋汚染

5 室内環境と大気環境
 5-1 室内環境
  5-1-1 温度感覚に関する指標
  5-1-2 室内空気の汚染
 5-2 非電離放射線と電離放射線
  5-2-1 非電離放射線
  5-2-2 電離放射線
 5-3 大気環境の汚染物質
  5-3-1 二酸化硫黄
  5-3-2 一酸化炭素
  5-3-3 二酸化窒素
  5-3-4 浮遊粒子状物質
  5-3-5 微小粒子状物質
  5-3-6 光化学オキシダントと非メタン系炭化水素
 5-4 逆転層の種類と成因

6 水環境
 6-1 水環境の汚染指標
  6-1-1 水質汚濁の指標
  6-1-2 し尿汚染の指標
 6-2 水の富栄養化
  6-2-1 湖水の冨栄養化と水の華
  6-2-2 海水の富栄養化と赤潮
 6-3 下水道と下水処理
  6-3-1 下水と下水道
  6-3-2 下水処理の方法
 6-4 上水道と浄水法
  6-4-1 水道の種類
  6-4-2 浄水法
  6-4-3 水道水の水質基準

7 水や食品の汚染と感染症
 7-1 細菌感染症
  7-1-1 コレラ
  7-1-2 細菌性赤痢
  7-1-3 腸チフス・パラチフス
  7-1-4 出血性大腸菌感染症
  7-1-5 その他
 7-2 寄生虫症
  7-2-1 原虫症
  7-2-2 蠕虫症

8 食中毒
 8-1 微生物性食中毒
  8-1-1 細菌性食中毒
  8-1-2 ウイルス性食中毒
  8-1-3 寄生虫性食中毒
  8-1-4 微生物性食中毒の予防とHACCP
 8-2 自然毒食中毒
  8-2-1 海洋生物の毒による食中毒
  8-2-2 キノコおよび植物による中毒

9 廃棄物処理
 9-1 廃棄物の種類
  9-1-1 一般廃棄物
  9-1-2 産業廃棄物
 9-2 一般廃棄物の処理
  9-2-1 ごみ処理
  9-2-2 ごみのリサイクル
  9-2-3 し尿処理
 9-3 産業廃棄物の処理
  9-3-1 産業廃棄物の排出と処理
  9-3-2 マニフェスト制度
 9-4 医療廃棄物の処理
  9-4-1 医療廃棄物の種類と処理
 9-5 化審法とPRTR制度
  9-5-1 化学物質の法的な規制
  9-5-2 化審法の概要
  9-5-3 PRTRとSDS

10 環境保全と法的規制
 10-1 環境保全の施策体系
  10-1-1 環境基本法
  10-1-2 環境基本計画
  10-1-3 環境基準
  10-1-4 環境影響評価法
 10-2 大気環境の保全
  10-2-1 環境基準と排出規制
  10-2-2 大気汚染物質の測定方法
 10-3 水環境の保全
  10-3-1 環境基準と排出規制
  10-3-2 水環境の汚染指標項目の測定方法
  10-3-3 水道水の水質基準項目の測定方法

付表
 1 大気汚染に係る環境基準
  (1)大気汚染に係る環境基準
  (2)有害大気汚染物質(ベンゼンなど)に係る環境基準
  (3)微小粒子状物質に係る環境基準
 2 水質汚濁に係る環境基準
  (1)人の健康の保護に関する環境基準
  (2)生活環境の保全に関する環境基準(河川)
  (3)生活環境の保全に関する環境基準(湖沼)
  (4)生活環境の保全に関する環境基準(海域)
 3 土壌の汚染に係る環境基準
 4 ダイオキシン類の環境基準
 5 水道水質基準項目と基準値(51項目)
 6 排水基準
  (1)健康に係る有害物質についての排水基準(有害物質)
  (2)生活環境に係る汚染物質についての排水基準(その他の項目)

コラム
 地球温暖化をもたらす気体
 非意図的生成物
 世界の有機水銀汚染
 ヒ素による健康障害
 アジアのヒ素中毒
 メタロチオネイン
 水銀に関する水俣条約
 エイムステスト
 絶滅危惧種
 パリ協定
 フロンとハロンの名称
 海洋プラスチックごみ
 摂氏と華氏
 不快指数
 カタ冷却力
 放射線の線量
 スモッグ
 生物膜法
 硬度
 新型コロナウイルス感染症COVID-19
 ハイチ地震とコレラ
 寄生虫予防
 食品安全のための養殖
 HACCP導入手順
 クロイソカイメン由来の毒と薬
 循環型社会形成のための施策体系
 感染性廃棄物の判断基準
 マスキー法
 COD測定における二クロム酸法と過マンガン酸法の酸化率
 COD測定法の特徴

索引

備 考

人間と環境」の改訂版です。この「新版」では,新たな基準値や規制値に対応するとともに,各種統計データを更新,私たち人間の生活・健康と社会環境に大きな変化をもたらしたCOVID-19や,世界規模で深刻化している海洋プラスチックごみに関するコラムなどを追加しました。

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更新: 2024年8月22日
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