• 献本

生命と環境

978-4-7827-0586-5 C3045 /2011年5月刊行
林要喜知・細谷夏実・矢澤洋一 編著
旭川医科大教授 林要喜知・大妻女子大学教授 細谷夏実 北海道教育大名誉教授 矢澤洋一 [編著]
浅川哲弥・加藤 勲・津村直美・豊田直二・中村正雄・中村 將・春見達郎・松田禎行・間宮均人・矢澤隆志・山舗直子 [共著]
B5・並製・2色刷。268頁/定価 3,080円(本体2,800円)
近年,大きな関心が寄せられている生命と地球環境問題について,生物学系の執筆者が「生命」と「環境」に別けて解説。
「生命」では生命の誕生から生命を構成する物質,生命を維持するエネルギーと代謝,遺伝や生体防御などを記載。
「環境」ではわが国の公害問題の原点といわれる,足尾銅山と水俣病から始まり,世界中が関心を持つエネルギー問題を中心に食と農の安全から新興感染症やアレルギーまで幅広く取り扱う。

目次(概要)

生命 / 生命の誕生とその進化 / 生命を維持する物質 / 細胞 / 生体エネルギー / 代謝 / 受精と発生 / 脳と進化 / 遺伝のしくみ / ゲノムDNAと遺伝子変異 / 生体の防御機構 / 生活習慣病 / 生命科学の最近の話題
環境 / 公害と生物学 / 水質汚濁 / 土壌汚染 / 大気汚染と地球温暖化 / エネルギーと地球 / 有害化学物質による過敏症・アレルギー / 新興感染症 / 食と農の安全
目次(詳細)

第Ⅰ編 生命
 第1章 生命の誕生とその進化
  1-1 はじめに
  1-2 宇宙の誕生と進化
  1-3 原子生命の誕生
   1-3-1 地球上の化学進化
   1-3-2 生物進化

 第2章 生命を維持する物質
  2-1 はじめに
  2-2 水
  2-3 タンパク質
  2-4 炭水化物
  2-5 脂質
  2-6 核酸
  2-7 ミネラル(無機質)
  2-8 ビタミン

 第3章 細胞
  3-1 はじめに
  3-2 細胞の種類
  3-3 細胞のしくみ
   3-3-1 細胞膜と細胞壁
   3-3-2 膜構造をもつ細胞内小器官
   3-3-3 膜構造をもたない細胞内小器官
  3-4 単細胞生物と多細胞生物

 第4章 生体エネルギー
  4-1 はじめに
   4-1-1 熱力学第一法則
   4-1-2 エントロピーと熱力学の第二法則
   4-1-3 ギブズ(Gibbs)の自由エネルギー
   4-1-4 ギブズの標準自由エネルギーと自由エネルギー
  4-2 生体エネルギーの合成とその利用
   4-2-1 好気性生物によるエネルギー獲得
   4-2-2 好気・嫌気条件でのエネルギーの獲得
  4-3 自由エネルギーを利用したATP生成の仕組み
   4-3-1 基質準位のATP生成
  4-4 ミトコンドリアによるATPの産生
   4-4-1 ミトコンドリアの電子伝達系とATP生成
  4-5 光エネルギーによるATPの合成

 第5章 代謝
  5-1 栄養素の代謝
   5-1-1 糖代謝
   5-1-2 脂質代謝
   5-1-3 アミノ酸の代謝
  5-2 環境汚染物質の代謝(解毒または活性化)
   5-2-1 第一段階代謝反応
   5-2-2 第二段階代謝反応
   5-2-3 発ガン前駆物質の活性化
   5-2-4 ガンを遠ざける食品

 第6章 受精と発生
  6-1 はじめに
  6-2 受精
   6-2-1 卵の受精に向けての準備
   6-2-2 精子の受精に向けての準備
   6-2-3 ウニ類における卵と精子の接触から核融合まで
   6-2-4 哺乳類における卵と精子の接触と結合
   6-2-5 性の決定
  6-3 発生
   6-3-1 初期発生のしくみ
   6-3-2 ヒトの発生1
   6-3-3 ヒトの発生2
   6-3-4 多胎
 
 第7章 脳と進化
  7-1 はじめに
  7-2 脳の発生
  7-3 延髄・小脳
  7-4 中脳
  7-5 間脳と大脳

 第8章 遺伝のしくみ
  8-1 はじめに
   8-1-1 メンデルの法則
   8-1-2 染色体
  8-2 遺伝情報の正体
   8-2-1 遺伝情報の正体—DNA—
   8-2-1 DNAと遺伝子
  8-3 遺伝情報の複製
   8-3-1 DNA複製のしくみ
   8-3-2 テロメア
  8-4 遺伝情報の発現
   8-4-1 転写
   8-4-2 翻訳

 第9章 ゲノムDNAと遺伝子変異
  9-1 はじめに
   9-1-1 コード遺伝子と非コード遺伝子
   9-1-2 ゲノムDNAにおける遺伝子分布
   9-1-3 非遺伝子DNAの特徴
   9-1-4 新規遺伝子の発見
  9-2 遺伝子変異と疾患
   9-2-1 DNA複製と修復
   9-2-2 遺伝子の変異
   9-2-3 変異部位と病気
   9-2-4 遺伝DNAの後成的修飾

 第10章 生体の防御機構
  10-1 はじめに
  10-2 動物の生体防御の全体像をとらえる
   10-2-1 自然免疫
   10-2-2 自然免疫を担当する細胞の進化
  10-3 獲得免疫(細胞性免疫と体液性免疫)
   10-3-1 獲得免疫を担当する細胞の進化
   10-3-2 獲得免疫反応の概観
   10-3-3 主要組織適合抗原(MHC)とその役割
   10-3-4 体液性免疫(B細胞による抗体産生)
   10-3-5 補体
  10-4 免疫疾患
   10-4-1 先天性免疫疾患
   10-4-2 後天性免疫疾患

 第11章 生活習慣病
  11-1 はじめに
  11-2 ヒトの食物代謝
  11-3 病気の発症要因
  11-4 生活環境と疾患
   11-4-1 メタボリックシンドローム
   11-4-2 ガン
   11-4-3 アルツハイマー病
  11-5 環境要因による変異遺伝子の保持
  11-6 多因子遺伝病の解析

 第12章 生命科学の最近の話題
  12-1 多能性幹細胞
   12-1-1 ES細胞
   12-1-2 人口万能幹細胞
  12-1 魚の性決定
   12-2-1 魚の雄雌を産み分ける
   12-2-2 魚の性転換
   12-2-3 我が国の魚介類の養殖

第Ⅱ編 環境
 第13章 公害と生物学
  13-1 足尾銅山の歴史と生態系
  13-2 水俣病—生物学的立場から

 第14章 水質汚濁
  14-1 はじめに
  14-2 水の種類
  14-3 陸水の汚染
  14-4 海水の汚染
  14-5 濃度表示法
  14-6 まとめ

 第15章 土壌汚染
  15-1 土壌汚染とは
  15-2 重金属による汚染
   15-2-1 重金属汚染の原因
  15-3 農薬汚染とは
   15-3-1 農薬の種類と土壌汚染
  15-4 化学肥料による汚染
   15-4-1 硝酸態窒素の影響

 第16章 大気汚染と地球温暖化
  16-1 はじめに
  16-2 大気汚染
   16-2-1 大気とその組成
   16-2-2 大気汚染物質の起源とその性質
   16-2-3 大気汚染による公害
  16-3 地球温暖化
   16-3-1 地球の平均気温の変化
   16-3-2 地球温暖化の要因
  16-4 まとめ

 第17章 エネルギーと地球
  17-1 はじめに
  17-2 エネルギーと日本
   17-2-1 人類のエネルギー使用と展望
   17-2-2 エネルギー資源の分類
   17-2-3 主要諸外国と我が国のエネルギー情勢と対策
  17-3 化石エネルギー
   17-3-1 石油
   17-3-2 石炭
   17-3-3 ガス
  17-4 原子力エネルギー
   17-4-1 原子の構造と核エネルギー
   17-4-2 原子力発電のしくみと原子炉の様式
   17-4-3 我が国と諸外国の原子力発電所の現状と将来
   17-4-4 原子力発電の新しい計画
   17-4-5 原子力発電の問題点
  17-5 再生可能エネルギー
   17-5-1 水力
   17-5-2 太陽光発電
   17-5-3 風力
  17-6 バイオマスエネルギー
   17-6-1 バイオエタノール
   17-6-2 その他のバイオエネルギー
  17-7 燃料電池
   17-7-1 燃料電池の歴史
   17-7-2 特徴
   17-7-3 エネルギー生産の原理と方法
   17-7-4 我が国の燃料電池普及
  17-8 地熱発電
  17-9 リサイクルエネルギー
   17-9-1 廃棄物発電
   17-9-2 廃棄物熱利用と廃棄物燃料製造
  17-10 未使用エネルギー
  17-11 石油代替えエネルギーと核融合エネルギー
   17-11-1 オイルサンド
   17-11-2 超重質油
   17-11-3 メタンハイドレート
   17-11-4 核融合発電
  17-12 コージェネレーション(コジェネ)
  17-13 地球温暖化とその対策
   17-13-1 地球温暖化とアレニウス
   17-13-2 地球温暖化防止に向けて
 
 第18章 有害化学物質による過敏症・アレルギー
  18-1 免疫のしくみ
   18-1-1 免疫とは
   18-1-2 細胞性免疫と体液性免疫
   18-1-3 免疫記憶とワクチン
  18-2 アレルギー
   18-2-1 アレルギーとは
   18-2-2 食物アレルギー
   18-2-3 花粉症
   18-2-4 アナフィラキシーショック
  18-3 化学物質過敏症
   18-3-1 新築の家が病気をもたらす—シックハウス症候群
   18-3-2 化学物質過敏症の原因因子
 
 第19章 新興感染症
  19-1 はじめに
  19-2 SARSとマールブルグ熱
   19-2-1 近隣の出来事,遠方の出来事
   19-2-2 三つの感染経路
   19-2-3 流行拡大型のSARSと地域限定型のマールブルグ熱
   19-2-4 流行拡大が起こったアフリカの事情
  19-3 地球規模で流行している新興感染症
   19-3-1 HIV
   19-3-2 インフルエンザウイルス
   19-3-3 プリオン病
  19-4 新興感染症の発生と伝播
   19-4-1 新興感染症発症の歴史
   19-4-2 環境や生態系の変化による伝播
   19-4-3 人為的な伝播
   19-4-4 日本における感染拡大の可能性
  19-5 感染症対策の問題点
  19-6 感染症対策の将来
 
 第20章 食と農の安全
  20-1 食に対する不安の増大
  20-2 日本の食糧事情の現状
  20-3 きれいで長持ちに潜む危険―食品添加物―
  20-4 遺伝子組み換え食品
   20-4-1 遺伝子組み換え食品とはどのようなものか
   20-4-2 遺伝子組み換え食品の安全性
   20-4-3 遺伝子組み換え食品の表示
  20-5 家畜はつくられる
   20-5-1 クローンウシの生産
   20-5-2 BSE
  20-6 これからの食と農
   20-6-1 地産地消
   20-6-2 トレーサビリティ

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更新: 2024年8月22日
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