• 献本

化学生態学への招待−化学の言葉で生物の神秘を探る

978-4-7827-0337-3 C3043 /1996年3月刊行
古前 恒 監修

元広島大学教授 古前 恒 [監修]
元広島大学教授 林 七雄
広島大学名誉教授 本田計一
鹿児島大学名誉教授 内尾康人
元福岡教育大学教授 矢野克己 [共著]
A5・並製・260頁/定価 2,640円(本体2,400円)
植物間,植物と動物間,動物間において様々な化学物質を通じて相互に影響し合っている事例が自然界には多数見られる。本書はそれらの事例の中で興味ある話題をとりあげ平易に記述したものである。化学生態学の入門書として,また一般読者の自然の営みを探る啓蒙書として興味深い内容である。

目次(概要)

植物間の化学的交渉(植物のことば / スイカとメロン / クルミの木の仲間 / 砂漠の植物 / 他) / 植物と動物の化学的交渉(花をめぐる動物たち / カイコとクワ / ユーカリとコアラ / 他) / 動物間の化学的交渉(カイコの性フェロモン / チョウの香り / 哺乳動物のにおい / 他) / 植物成分による自然史解明のアプローチ / 生物間作用物質の応用 / 生物間作用物質
目次(詳細)

1. 緒言
 1.1 自然を学ぼう
 1.2 化学生態学とは
 1.3 化学生態学の発展
 1.4 化学生態学で用いられる用語

2. 植物間の化学的交渉
 2.1 植物のことば
 2.2 スイカとメロン
 2.3 クルミの木の仲間
 2.4 砂漠の植物
 2.5 カリフォルニアの灌木と草本におけるアレオパシー
 2.6 セイダカアワダチソウ
 2.7 いや地現象
 2.8 草本におけるアレオパシーの作用経路
 2.9 植物の病気とファイトアレキシン

3. 植物と動物の化学的交渉
 3.1 花をめぐる動物たち
 3.2 カイコとクワ
 3.3 モンシロチョウとアブラナ科植物
 3.4 モンシロチョウ幼虫の摂食阻害物質
 3.5 アゲハチョウの産卵と寄主植物
 3.6 コクゾウの誘引と産卵刺激物質の探索
 3.7 アリによる種子散布
 3.8 キクイムシの集中攻撃
 3.9 アカマツをめぐる菌類と甲虫の生活
 3.10 ユーカリとコアラ

4. 動物間の化学的交渉
 4.1 カイコの性フェロモン
 4.2 チョウの香り
 4.3 マダラチョウの媚薬
 4.4 アリの行列
 4.5 シロアリの化学的防衛
 4.6 ゴキブリ生態の化学
 4.7 ヘッピリムシの砲撃
 4.8 カメムシの悪臭
 4.9 アゲハチョウ科幼虫の臭角
 4.10 蚊の産卵の不思議
 4.11 アズキゾウムシによるマメのより分け
 4.12 哺乳動物のにおい
 4.13 ヒトの匂い
 4.14 サンゴの生殖とケミカルシグナル

5. 植物成分による自然史解明のアプローチ
 5.1 クロモジ類の化学分類
 5.2 カンアオイの来た道
 5.3 モロコシソウの香り
 5.4 チンパンジーの食と薬の分化
 5.5 ともに進化する動物と植物

6. 生物間作用物質の応用
 6.1 昆虫の性フェロモンによる害虫駆除
 6.2 孵化促進物質の農作物への利用
 6.3 マツ枯れ防除対策
 6.4 フィトンチッドと森林浴
 6.5 化学生態学の未来

7. 生物間作用物質
 7.1 脂肪酸および関連化合物
 7.2 芳香族化合物
 7.3 テルペノイド
 7.4 ステロイド
 7.5 アルカロイド

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更新: 2022年12月28日
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